Blog

ブログ

  1. TOP
  2. ブログ
  3. 賃上げ時代の生存戦略(1)
2025.10.10

賃上げ時代の生存戦略(1)

スモールビジネスの労務を徹底サポート!!

東京都目黒区の社会保険労務士、
社労士事務所SteadyStep <ステディステップ> です。


当事務所は、小規模企業のお客様を中心に、会社の労務をサポートしています。
労務とは、給与計算・労働関係の法令対応・職場づくりなど、従業員を雇うと必要になる作業のことです。
このブログでは、労務管理のヒントになる話題を紹介しています。
今回のテーマは「賃上げ時代の生存戦略」です。


毎年恒例のことではありますが、本年も各都道府県の最低賃金が10月から順次改定されます。
最低賃金は8月頃に国の審議会で全国の引き上げ額の目安が決められ、その後、各都道府県における労使の代表者の審議により決定されます。
今年は全国平均の最低賃金額が66円アップの1121円となり、引き上げ幅は過去最高となりました。


2020年代の内に全国平均の最低賃金を1500円にするという政府目標があることから、リーマンショックのような世界的な景気後退や新型感染症の拡大のような経済的なショックが起こらないかぎりは、今後も本年と同等かそれ以上に最低賃金が引き上げられていくことが予想されます。
また、物価高や人手不足を背景として、最低賃金に限らず世間の賃金相場全体が上昇傾向にあります。


このような賃金の上昇傾向が続く時代に、会社はどのように生き残っていけばいいのでしょうか。
賃上げ時代の生き残り策を考えていきましょう。

<最低賃金の状況と対策>

東京都と近隣県の改定後の最低賃金と最低賃金が適用される日は以下のとおりです。
東京 1226円(+63円)10月3日付
神奈川 1225円(+63円)10月4日付
埼玉 1141円(+63円)11月1日付
千葉 1140円(+64円)10月3日付
茨城 1074円(+69円)10月12日付
 ※その他の都道府県については、以下のサイトをご確認ください。
  厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧


毎年大幅に最低賃金が上昇していく中、「廃業しろと言うのか!?」という声をお客様からいただくこともあります。
一方で、最低賃金は、法律(最低賃金法)に定められた義務であり、違反に対しては罰則もあります。
それでは、最低賃金以上の賃金を支払い事業を継続していくために、どのような点がポイントとなるのでしょうか。

最低賃金への対応として、以下の3点を紹介します。
①人件費の抑制
②差別化による売上の向上
③働き手から選ばれる会社になる

<人件費の抑制>

賃上げに対応するため原資の確保第一歩は、業務の効率化や省人化による人件費の抑制です。


人件費の抑制というと人数を減らすことが思い浮かびますが、賃上げにより残業代の単価も上がる中、残業が増えてしまうと人件費の削減効果が薄れてしまいます。
そのため、作業効率化等により従業員の労働時間を抑制する方向で考えるべきでしょう。


作業効率化の手段として以下のようなものがあります。
・機器やソフトウェアの導入
・業務の整理と従業員間での再分配
・業務手順の見直し(不要な業務の削減)
・手順のマニュアル化


もちろん、業務の整理や再分配といった効率化のための作業にも時間はかかるので、一時的に労働時間が増える可能性はあります。
ですが、中長期的には労働時間の削減、人件費の削減につながっていきます。


作業効率化のための取り組みが大切であることは分かっていても、
「できるはずがない」「時間がない」「今までのやり方を変えられない」
と身構えてしまうこともあります。



しかし、発想を転換して
「やってみたらどうなるだろうか?」
と前向きに考え行動してみることが大切ではないでしょうか。



記事の内容は、公開日時点の法令に準拠しています。
————————————————————————–
 東京目黒区 ◇ 社会保険労務士
 社労士事務所 SteadyStep <ステディステップ>
 過去のブログはこちら↓
 https://steadystep.jp/blog/index/
————————————————————————–
(C)2025 社労士事務所SteadyStep

Access

事務所情報

Company

社労士事務所 SteadyStep

Address

〒153-0061
東京都目黒区中目黒3-6-2 中目黒F・Sビル5F

Representative

社会保険労務士 秋澤 一宏

License Number

13200288(東京都社会保険労務士会)