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2025.10.26

賃上げ時代の生存戦略(2)

スモールビジネスの労務を徹底サポート!!

東京都目黒区の社会保険労務士、
社労士事務所SteadyStep <ステディステップ> です。


当事務所は、小規模企業のお客様を中心に、会社の労務をサポートしています。
労務とは、給与計算・労働関係の法令対応・職場づくりなど、従業員を雇うと必要になる作業のことです。
このブログでは、労務管理のヒントになる話題を紹介しています。
今回のテーマは前回に引き続き「賃上げ時代の生存戦略」です。

<差別化による売り上げの向上>

賃上げ時代を生き残っていくため、賃上げの原資を生みだす必要があります。
賃上げの原資となるのは会社に残る利益であり、利益とは売上から原価を差し引いた残りと言えます。
前回は原価の一部である人件費の抑制について触れました。
続いて今回は、売上を増やすことを考えます。


売上は、おおざっぱに言えば<売価×販売数>です。
販売数を増やす努力は必要ですが、売価を高めることができれば、販売数が変わらなくても売上を増やすことができます。
では、どうすれば売価を高めることができるのでしょうか。


品質、性能、機能、(食べ物であれば)味、といった特徴が同等である商品やサービスがあったときに、必ずしも価格が低い方が売れるわけではなく、価格が高い方が売れることがあります。
それは、買い手が値段に相応しい、もしくは値段以上の価値をその商品やサービスに感じるからです。


他とは異なる強み・特徴・特色を付加し、買い手にとっての価値を高めることを差別化といいます。
差別化の第一歩は品質の向上や希少性の向上など、商品が持つ価値の向上です。
一方で、品質や性能が似た商品やサービスが複数存在する状況もあります。
そのような状況において、売価を高く設定しても値段以上の価値を感じてもらい、購入につなげていくためには何ができるのでしょうか。


似た品質や性能の商品やサービスが複数ある場合には、商品やサービスとともに発信するコンセプトで差別化することもできます。
例えば、SNSや自社サイトでの発信によるイメージ戦略(広報活動、ブランディング)や店舗がある業態であれば店舗デザインなどに力を入れ、その商品やサービスと自社のコンセプトとを一体として価値を高めるやり方です。


しかし、発信するコンセプトだけではなく、提供する人(=従業員)によっても商品やサービスの価値を高め競合との差別化を目指すことができます。


スタッフが親切丁寧に対応してくれる店と、スタッフの対応がそっけない店のどちらで買いたいでしょうか。
『○○を買いたい』ではなく、『あの店で○○を買いたい』と買い手に思ってもらえているか、この点も差別化においては重要な要素です。


従業員のスキル、モチベーション、ホスピタリティを高めることで、従業員の面からも商品やサービスの価値を高めていくことができます。


従業員のスキルはOJTやOff-JTで高めていくことができますが、それに加えてモチベーションやホスピタリティを高めるために、「お金を稼ぐために働く」という以上の意味を与えることが大切ではないかと考えています。


「生活のため、お金のため」という一般的な働く目的を超えた、その商品やサービスを販売する意味を従業員に伝えるため、
自社の方針や商品やサービスのコンセプトを外部に発信するだけでなく内部で周知し、さらには従業員が理解し、共感するレベルまで引き上げる必要があります。


共感するレベルまで達しているから、「やらされ感」を感じることなく、働くうえでのモチベーションも高まるのではないでしょうか。
また、モチベーションが高まればホスピタリティも自然と高まっていくはずです。


コンセプトを周知するためには、自社や提供する商品・サービスのコンセプトを煮詰める必要があります。
顧客にどのような価値を提供しようとしているのか、その点をクリアにすることが売価向上の第一歩と言えるでしょう。


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 東京目黒区 ◇ 社会保険労務士
 社労士事務所 SteadyStep <ステディステップ>
 過去のブログはこちら↓
 https://steadystep.jp/blog/index/
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