社労士事務所 SteadyStep
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2026.01.10
退職金制度への向き合い方
スモールビジネスの労務を徹底サポート!!
東京都目黒区の社会保険労務士、社労士事務所SteadyStep <ステディステップ> です。
当事務所は、小規模企業のお客様を中心に、会社の労務をサポートしています。
労務とは、給与計算・労働関係の法令対応・職場づくりなど、従業員を雇うと必要になる作業のことです。
このブログでは、労務管理のヒントになる話題を紹介しています。
今回のテーマは「退職金制度との向き合い方」です。
<退職金制度との向き合い方>
前回の記事では、退職金制度の現状と役割を確認し、また近年では、退職金制度に対する懐疑的・批判的な見方もあることをお伝えしました。
前回のおさらいになりますが、退職金制度には、「退職後の生活保障」「長期勤続の促進(退職の抑制)」「勤続に対する報恩」といった役割があります。
そして近年では、退職金制度に対して、
・退職金制度の存在が成長産業・成長企業への労働移動の妨げになる
・勤続していればもらえるという意識が労働者の能力開発意欲を減退させる
といった懐疑的・批判的な見方も出てきています。
このような状況の中で、会社経営の中で退職金制度をどのように捉えればいいのでしょうか。
大きく分けて二つの考え方があります。
一つは、人口減少・採用難の時代にあって、「従業員を大切にしている」というイメージを発信する手段として、これからも退職金制度を継続するという考え方です。
例えば求人募集においては、世間相場並みの賃金は必要であるものの、
賃金で競合と差別化できなくても、退職金制度の存在が求職者にとって応募先を検討する際の魅力となる可能性があります。
もう一つは、退職金制度を廃止し、退職金の原資に振り向けていた資金を退職時ではなく現在の賃金に加算することで労働条件を向上させるという考え方です。
賃金に加算することで、求人を行う際に「見栄えのする賃金」を提示することができ、求職者の目に留まる要素になります。
どちらの考え方が正解ということはありませんが、退職金について考える際に大切なことは、会社として主体的に必要性や存在意義を判断することです。
『退職金制度はあって当然で、無いと他社よりも劣るように感じる。』
本当にそうでしょうか。
私は、「退職金制度はあって当然」という意識は捨てるべきだと考えています。
退職金は当然あるものという考えを一度脇に置き、
退職金制度を継続することで得られるメリットや退職金制度を廃止することによる変化を検討したうえで、自社の採用戦略や賃金制度の方向性も踏まえた判断をするべきでしょう
近年では「一つの会社に長く勤める」という働き手の意識が「転職を重ねながらキャリアアップを目指す」という意識に変わってきています。
さらには、定年年齢の引き上げや定年制の廃止、働く高年齢者の増加といった社会情勢の変化もあります。
このような変化は、「定年後の生活保障」、「長期勤続の促進(退職の抑制)」といった退職金制度が持つ役割を失わせる面があります。
働き手の意識や社会情勢が変化する現在においては、退職金に持たせる役割を「一定期間の勤続に対する報恩」と限定することも一案となります。
「勤続に対する報恩」と位置付けたうえで、勤続年数に関わらず定額の支給とするなど、自社の退職金制度の役割や目的を改めて検討してもいいのではないでしょうか。
記事の内容は、公開日時点の法令に準拠しています。
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