社労士事務所 SteadyStep
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2026.06.10
治療と就業の両立支援
スモールビジネスの労務を徹底サポート!!
東京都目黒区の社会保険労務士、社労士事務所SteadyStep <ステディステップ> です。
当事務所は、小規模企業のお客様を中心に、会社の労務をサポートしています。
労務とは、給与計算・労働関係の法令対応・職場づくりなど、従業員を雇うと必要になる作業のことです。
このブログでは、労務管理のヒントになる話題を紹介しています。
今回のテーマは「治療と就業の両立支援の努力義務化」です。
<なぜ努力義務になったのか>
病気治療と就業の両立を目指すこと自体は、従来から厚生労働省が手引きを公開するなど、「実施することが望ましい取り組み」とされていましたが、令和7年の法改正で「努力義務」に格上げされ、本年4月から施行されています。努力義務化にあわせて、「治療と就業の両立支援指針」(以下、記事内では「指針」と記載します。)が公表されておりますので、今号と次号で、治療と就業の両立支援の基本的な事項について指針の内容を紹介していきます。
治療と就業の両立支援が「努力義務」に格上げされた背景には、厚生労働省(政府)が少子高齢化・人口減少に対して危機感を抱いていることがあります。
指針の冒頭で「深刻な少子高齢化と人口減少に直面する我が国において、貴重な労働者の一人一人が、心身の健康を確保し、生きがいを持ってその能力を最大限発揮することができる環境を整備していくことが必要」と述べられており、
この点からは、人口が減っていく中で労働力を埋もれさせるわけにはいかないという切迫感が感じられます。
また、「能力を最大限発揮」とあることから、単に雇用を継続するのではなく、労働者の状況に応じた配慮をして職務能力を発揮させることが重視されています。
<両立支援を実施する際の注意点>
指針において、治療と就業の両立支援を実施する際の全般的な注意点として9項目が上げられていますが、その中から以下の2点を紹介します。
・労働者の申出により両立支援の取り組みを始めていく
・症状や治療方法等は個人ごとに大きく異なることから、対象労働者の状況に応じた配慮を行う
治療と就業の両立支援は、主に業務外の傷病(私傷病)と仕事の両立に関しての取り組みです。
私傷病であることから、業務災害(労災)とは異なり、労働者が傷病を抱えていることを会社が認識できないこともあります。
そのため指針では、労働者本人からの申出に応じて両立支援の取り組みを進めていくことが基本とされています。
一方で、労働者本人から申し出がなければ何もしなくてよい、ということではありません。
会社として労働者の安全に配慮する義務があることから、
傷病を抱えていると思われる労働者に対して両立支援の申出を勧める、
平常時から会社として仕事と病気治療の両立支援に取り組んでいることを社内で発信するなど申出をしやすい環境を作る、といった取り組みが必要です。
さらには、症状や治療の状況に応じた配慮を行うことが求められています。
両立支援の原則的な対応手順はありますが、実際には労働者の病気の種類、症状、治療の状況に合わせた柔軟な対応が求められます。
そのため、本人と会社だけで両立支援の取り組みを進めるのではなく、本人の主治医と会社・産業医との間の連携や、産業保健総合支援センターといった公的機関との連携も重要であるとされています。
また、症状や治療の状況によっては、業務遂行能力が一時的に低下する可能性もあることから、
通院に配慮して柔軟な勤務を認めるといった時間的な配慮だけでなく、治療期間における業務量の低減や軽易業務への転換といった勤務上の配慮が必要になることもあります。
(参考)厚生労働省「治療と就業の両立支援指針」令和8年2月
https://www.mhlw.go.jp/content/11200000/001666819.pdf
記事の内容は、公開日時点の法令に準拠しています。
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