スモールビジネスの労務を徹底サポート！！

東京都目黒区の社会保険労務士、
社労士事務所SteadyStep ＜ステディステップ＞ です。


今回のテーマは、「労務が必要である理由」です。


労務とは「従業員の雇用に関する事務作業や取り組み」と言うことができます。
社会保険などに関する事務手続き、給与計算、労働関係の法令への対応といった従業員を雇うと必ず発生する事項から、
働きやすい職場づくりや従業員の教育訓練・評価制度の構築といった発展的な事項まで幅広い内容を含んでいます。


労務は、従業員を雇い会社を成長させるために不可欠なものですが、会社の業務の中で後回しにされやすい現実があります。


後回しにされやすい理由は、労務に取り組む必要性や効果を実感しづらいからです。
例えば、「労務に取り組んだ結果、売り上げが○円増えました。」と具体的な数字で説明することはできないのです。


そこで今回は、労務を後回しにせず優先順位を上げていただくため、「労務が必要である理由」について紹介します。

＜労務はなぜ必要なのか＞

労務はなぜ必要なのでしょうか。結論から申し上げますと、「働き手から選ばれる会社になるため」です。


人口減少による働き手不足・採用難が社会の課題となっている現代の日本において、働き手から選ばれる会社になることは、人材を確保するための必須条件と言えます。
このような時代には、人材の採用・定着のために「働き手に自社を選んでもらう」という発想が必要です。


「働き手に自社を選んでもらう」ことを考えたとき、最初に思い浮かぶのは賃上げではないでしょうか。
魅力的な賃金は、仕事を探す方の目にとまりやすく、採用の大きな武器になります。また、現在雇用している従業員を引き留める要素でもあります。


一方で中小零細企業においては、賃上げだけで採用を優位に進め、従業員を引き留めることはできません。
なぜならば、お給料だけでなくボーナスや福利厚生制度まで含めて考えると、待遇面では大企業に対抗できないからです。
賃上げだけでは、人材確保の面で大企業に負けてしまいます。


もちろん賃上げも重要ですが、このような状況においては、賃金以外の働き手から選ばれる要素を増やすことが必要です。


賃金以外の働き手から選ばれる要素とは、例えば、「会社や仕事に対する納得感」「職場の働きやすさ」「成長ややりがいの実感」といったものです。


会社や職場に対する納得感とは、従業員が会社の体制や日々の仕事に疑問や不満を感じていない状態を指します。
労働関係の法令が守られていること（コンプライアンスの確保）、過度な残業がないこと、有給休暇を取りやすい環境、円滑な人間関係、などの要素が納得感を高めます。


職場の働きやすさとは、柔軟に働ける環境があるということです。
1時間単位での有給休暇の取得、在宅勤務、時差出勤制度などを取り入れることで、従業員の事情に合わせた柔軟な勤務が可能となり、仕事と生活の両立がしやすくなります。


賃金以外の働き手から選ばれる要素としてとりあげたこれらの事項は、どれも雇用や労働に関すること、すなわち労務に関する事項です。
言い換えれば、労務に取り組むことで賃金以外の働き手から選ばれる要素を増やし、人材確保を優位に進めていくことができます。


このような背景から、
『働き手から選ばれる会社になり人材の採用・定着を進めていくため、労務への取り組みが必要』
と言うことができるのです。


記事の内容は、公開日時点の法令に準拠しています。
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