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2024.01.20

選ばれる会社になる(12)労務と省人化

スモールビジネスの労務を徹底サポート!!

東京都目黒区の社会保険労務士、
社労士事務所SteadyStep <ステディステップ> です。


『人手不足の時代を生き残るためには、労務に取り組み働き手から選ばれる会社になることが必要』という内容で記事を書いてきました。
(前回までの記事はコチラ


なぜ働き手から選ばれる会社になる必要があるかと言いますと、働き手から選ばれる会社になることで、人材確保を優位に進められるからです。
一方で、努力を重ねても必要な人員を確保できない事態も想定する必要があります。
どうしても人員を確保できない時、会社はどうすればいいでしょうか。

<省人化とは何か>

求人を出しても応募がなく必要な人員を確保できない、という悩みを抱える会社が増えています。
人手不足の時代においては、賃上げやその他の労働条件の改善といった人材確保のための取り組みと並行して、人手が不足する中での業務運営についても考える必要があります。


人手不足への対応として、業務運営に必要な人数を減らす取り組みを「省人化」と言います。
省人化とは、人が行っていた作業をロボットやコンピューター、AIなどに代替させることです。


省人化の例として、「ラーメン店の券売機」があります。
券売機がない場合は、オーダー取りや会計作業を担当する従業員が必要になりますが、券売機を導入することで、それらの業務を行う従業員を確保できなくても、業務を継続することができます。


さらに、省人化は人手不足対策以上のメリットを会社にもたらす可能性があります。


例えば、人が行っていた作業を機械に任せることで従業員の負担を減らすことができるでしょうし、作業時間が短縮され残業を減らせるかもしれません。
人手不足のためにやむを得ず省人化に取り組んだことから、勤務環境の改善というメリットが生まれます。


また、省人化のための機器や設備の導入には費用が掛かりますが、長期的に見れば、少ない人数で業務を行うことで人件費を削減できるため、導入費用はある程度の期間で回収できるでしょう。


導入費用を回収した先には、削減できた人件費を販促費や現に雇用している従業員の賃上げの原資に回すことができます。
この点も省人化のメリットです。

<労務も省人化も両方必要>

このように、人手不足により人材確保が困難な時代においては、省人化に取り組むことで、人員が不足する状態でも業務を継続することができます。
一方で、省人化に取り組んだとしても、労務への取り組みが不要になることはありません。


社長以外は全てロボットやAI、という会社はほとんどなく、会社の規模が小さいとしても、人手が足りないとしても、従業員を雇っています。
従業員を雇う以上は労務への取り組みは不可欠です。


記事の冒頭で、「人材確保を優位に進めるために、労務に取り組み働き手から選ばれる会社になる」と書きました。


「人材確保」とは、新規の採用だけではありません。
現に勤務してくれている従業員の勤務環境や待遇を改善し退職を防ぐことも人材確保であり、勤務環境や待遇の改善は労務の範囲に含まれる作業です。


労務をおろそかにしてしまうと、人手が足りない中で必死に働いている従業員を失うことになりかねません。


省人化の取り組みと労務の取り組みはワンセットです。
「どちらか」ではなく「どちらも」取り組むことで、人手不足の時代に負けない強い組織を作ることができるのではないでしょうか。


本記事は、筆者個人の見解によるものです。
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 東京目黒区 ◇ 社会保険労務士
 社労士事務所 SteadyStep <ステディステップ>
 過去のブログはこちら↓
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